【あいさつ】 こんにちは この第5巻−数字練習帳−をお求め頂き有難うございます。 緒方です。よろしくお願いします。 このテープは第3巻−指文字練習帳−の続編として作ったものです。 数字も会話の中によく使われ、「音韻変化」も多くみられます。 聴者が学ぶ場合には数字の1桁1桁をはっきりと表わしますね。 例えば2465はこのように教わってると思います。 しかしろう者の場合はこのように表わします。 この様に表わされたときに聴者が読み取れない場合が多いですね。 当ビデオはこの解決の糸口を探るために作成いたしました。 いまからろう者2人により数字を表現しますので読み取ってみてください。 読み取りに当たってメモ用紙を用意し書きとって下さい。 ビデオの最後に字幕で正解を載せますので確認して頂ければよろしいでしょう。 ではどうぞ。 【短文表現の後】 今の短文は読み取れたでしょうか? 新幹線の発車時刻等いろいろ出てきましたが全部読めましたか? 例えば、私の例文の中に身長・体重がありました。 身長167、体重55いや58でしたが、聴者が表わす場合は 100・60・7となりますがろう者の場合はこのように あっと言う間ですよね。音韻変化といいます。 この変化はろう者の表現では自然になされていますので慣れることが必要です。 すばやい表現も読み取れる様になることが大切ですね。 さて次は会話です。中に数字が表れますので読み取ってください。 どうぞ 【会話の後】 今の会話の内容は把握できましたか? 洋服の話でしたね。洋服いくら?バーゲンでいくら?という会話でした。 こういう表現がありましたがお分かりですか? これは「%」です。聴者はこう表わすことが多い様ですがろう者は このように表わします。 50%引きで安いから買った。次にこんな表現がありましたが分かりますか? これは定価、値引きのない正規の額ですね。こう表わします。 この会話の中の数字は全部読み取れたでしょうか? ご自分のメモと最後の字幕を照らし合わせてくださいね。 次は「単語」です。基本的なものです。 さらに、1つの数字に動きを付けることによって対象が変わってきます。 例えばこうすれば1月だし、そうすれば千です。 同じ数字でも動きによっていろいろな内容を表わしますのでご覧ください。 まずは単語です。 ではどうぞ。 【単語の後】 さて読み取れましたか? 数字の表現は短かいので簡単なようでも読み落としや読めないものが 沢山あると思います。 この数字に関してろう者の使い方をいくつか説明してみたいと思います。 ルールのようなものがあります。 まず1つめですが、音韻変化です。桁と桁がスムーズに繋がって表わされる。 12、13、14、15は基本的にはこうですがろう者の場合はこうなります。 聴者は基本に忠実にこう表わしますがろう者はこのようになります。 数字をスムーズに表わすためです。百とか千も同じです。 124はこうで聴者の場合はこう表わしますね。でもろう者の場合は100の後 スムーズに表現するためにわざわざ手を返さないで100の形をそのままに24 を表わします。154もそうです。この場合聴者は150のあと4は手を返しますね。 返さなくてもいいのです。このような表現方法もあることを覚えておいてください。 2つめですが、ろう者は全員同じかというとそうではなく個人差がありますが、 先ほどの1万、2万・・は基本の表現です。 そのほかにはこんな1万、2万・・やまたこんな1万、2万・・の表現もあります。 この3種類は表現は異なりますが意味は同じです。 人によって様々ですので、「あっ違ってる」ではなくてそんな表現方法もあるのだと いうことを頭に入れておいてください。 さっきルールといいましたが、数字の表現には縦表現と横表現があります。 縦の例は7月24日のような場合です。縦ですよね。 7×7=49のような場合は横です。縦横の区別はろう者共通ですが聴者は あいまいで区別が分かりませんよね。 少し説明しますと、誕生日とか日にちの表現では縦です。その他に憲法第7条・10条 また、聖書の第7章・8章のような場合は必ず縦にしなければなりません。 計算の7×7、体重24いや54.5、靴24.5の場合は横です。 この縦横の表現ははっきり区別されていますがナゼそうなのかという点については 私もはっきりと正確にはわかりませんが、おおまかにいえば漢字を使った表現は縦、 そのほか数字だけの場合は横と区別されますね。 この縦・横はご注意ください。 3点めですが、右利きと左利きでは表現に違いがありますよね。 私は左利きなので上から下に右から左に手を動かします。 逆に右利きの場合は上から下に左から右に手を動かします。 特に注意してほしいのは24.5の場合左利きでは左に向かって表わし 決して右に向かっては表わしません。右利きではこうで逆ではありません。 なので右利きでは右に、左利きでは左に動かすよう注意願います。 ほかには、2月のような場合、2は横向きで縦ではありませんよね。 でも12月の場合の2は縦です。聴者で多いのは12月の2が横になることです。 ろう者からみると違和感を感じます。 ろう者は12月の2を横にすることはないからです。 12月の2は縦です。でも1月・2月・3月では横向きです。10になると縦。 11・12は縦、横にはしません。注意してください。 理由は私もわかりませんが、1桁の場合は横、10の桁以上百・千は全て縦です。 11・22・222・4422・1万なんとか22も縦です。 1の桁だけ横なのです。1・2・3・4が横でほかは縦で表わします。 これはろう者共有ですね。 さて1つ面白い話があります。ある聴者の話ですが「読み取り間違った」というのです。 それはこのような表現でした。何でしょうか?これをろう者に向かって表わすと 「あぁ、七五三、七歳・五歳・三歳の時に神社に行ってお祝いするあのこと」って 分かるのですが、聴者の場合は「し・あ・み」って指文字で読んでしまう。 それで結局「しあみ」って何?となる。そんな言葉はないですよね。 でも聴者は指文字か数字かの区別がつかないらしい。 指文字と数字の違いは文の流れで判断できるでしょうし、そんな言葉はないから数字だと なる。ほかに判断材料はないでしょう。ろう者同士なら瞬時に分かってしまうのですが どうしてなのでしょうか。きっと育ちの中で身につけたものなのでしょう。 なので無意識の中で区別できてしまうのでしょう。 聴者の場合ですと教わって身につけるので間違えたり戸惑ったりとなるのでしょう。 徐々にろう者から学んで区別できるようになってほしいとおもいます。 今の4つの説明のほかにも沢山ありますが今回はこの4つを記憶に留めてください。 このような数字表現はろう者の日常生活の中で時々使われます。 新幹線や飛行機の時間、日時、飲み会の会計、服を買って合計いくらとか、身体測定の 結果表現などに使います。 聴者のみなさんもご自分でスムーズに表わせるように、また12月の2を横にしないようになど なめらかに表わせるように練習してください。  次回は「高齢者の手話」について学ぶ予定ですので楽しみにお待ち下さい。 とにかく手話の学習は大変でしょうけれど頑張ってください。 ではさようなら。